【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~



「……はい、コズール様」



 まさか、攻撃したのは、キヨコ!?

 そうか、コズールがメロウの帽子を持っている限り、
 命令にしたがうしかないんだ。

 壊れた岩の隙間から見ると、
 キヨコは手をつきだし、空中から水を生み出していた。

 キヨコがすっと手を振ると、その水が矢のように飛んできた!



「きゃあああ!」



 どんどん石壁が破壊されて、わたしの姿が丸見えになる。



「なんだぁ? またガキかよ。
さっきの小僧はどこに行った?」



 コズールはキョロキョロと周りを見回した。

 ううう、怖いけど、ヴァンが倒れてる分、わたしがやらなきゃ。



「わ、わたしは管理人のエート。
規則にのっとり、正当防衛させていただきます!」



 宣言して、早口で詠唱する。



「エートの名において、願う。
友よ、ムドーよ、あらわれたまえ」
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