【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~

 わたしが、好きなのは、ヴァンの、笑顔。

 笑顔、だけ? わたしが、好きなのは……。

 だんだん頭がぼーっとしてきた。だめだ、限界、かも……。



「だから、ちょっと休め。おれが、運んでやるから、な?」

「……ありがと、ヴァン」



 かろうじてお礼を言ったのと同時に、わたしは意識を失った。

 こうして、キヨコの帽子事件は幕を閉じたのだった。




***

 ただ今、わたしはベッドに横たわってます。

 マオいわく、わたしがこうなった原因は、魔力切れと疲れ。

 今後、熱が出るかもしれないということだった。

 それで、わたしの部屋のベッドに寝かされたってワケ。

 キヨコをさらおうとしていた犯人の、コズールはどうなったかって?

 ヴァンが、他の管理人たちを集めて、
 コズールをしばりあげて、外へぽーんと放り出したって言ってたな。
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