【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~

 わたしのベッドになげだされて、
 びちびちしている人喰魚を見て、納得したようにうなずく。



「キヨコ……。人間が、これを生で丸ごと食べるのは、
よほどのことでないと不可能だ」



 マオは言いにくいことを、わたしの代わりにずばっと言ってくれた。



「あらまあ、そうだったの……」



 しゅん、とうなだれるキヨコ。

 うう、罪悪感が……。

 でも、これを食べるなんて、絶対に無理だし……。



「だから、おれがさばいて、煮てこよう。
ちょうど、これからみんなの昼食を作ろうと思っていたからな。
食材提供に感謝する」



 そう、なんと、ここの管理人たちの料理は、全部マオが作ってるんだよね。

 管理人長兼、シェフだなんて、カッコイイ。

 マオが人喰魚を回収して料理している間、わたしはしばしキヨコとおしゃべりしていた。
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