【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~

 それは、どんなものだろう?

 わたしとフローリアは、
 お父様にばれないように、こっそりとお母様の詩を持ち去った。
 
 そして、ときたまふたりでそれを眺めるようになったんだ。



 ***



「起きたか?」



 うっすらと目を開くと、
 ちょうどマオがドアを器用に足でしめるところだった。

 行儀が悪いけど、手にトレーを持ってたから、まあ、しょうがないか。



「おかゆを持ってきたぞ。
キヨコがくれた、人喰魚をほぐしていれてある」

「あ、ありがとう」



 上半身を起こすと、
 マオはベッドの横にあるテーブルにトレーを置き、イスに座った。



「熱は、どうだ?」



 そう言って、マオはわたしの肩を優しく抱き寄せてきた。

 へ? 何、何? 

 こつん、とわたしの額にあたる、マオの額。

 顔がものすごく近い。
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