【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
マオのふせられたまつ毛が銀色だって分かるくらいに。
熱を測る行為だってことは分かる。
分かるけどっ! 心臓がドキドキして、鼓動がおさまらないよっ!
かーっと顔に熱が集まるのが分かる。
「まだ、熱があるみたいだな」
いや、それはたった今発生した熱だと思います……。
マオは離れると、トレーにのせられていたおかゆの器と、
スプーンを手に取った。
おかゆをすくい、ふうふうと息を吹きかけている。
こ、これって、まさか……。
「ほら、口を開けろ」
きゃー! やっぱり!
「マオ、いいって。
自分で食べられるって!
さっきのおでこで熱を測ることといい、
フツーは、成人済みの女性にそんなことはしません!」
こ、恋人とかとだったら、また別なんだろうけど。
「……そうなのか?
ヴァンが小さい頃は、こうしてやったものだが……」