【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~



 マオはこてんと首をかしげている。

 それって、十年近くの話じゃないの!?

 わたしはトレーを受け取って、ベッドの上でおかゆを食べ始めた。

 人喰魚って聞いたから、
 最初のひと口を食べるのに抵抗があったけど……。

 食べちゃったら、うん、おいしいおかゆだ。



「キヨコの件、ご苦労だったな」



 あ、そういえば、報告とかしたのは全部ヴァンだったから、
 わたしがマオとこのことについて話すのは、初めてだ。



「すごい活躍だったそうじゃないか。
水蒸気とゴーレムを利用して、身代わりを作ったとか。
ムドーもエルノックも感心してたぞ」



 えへへ、そうかな。

 無我夢中で思いついた案だったんだけど、うまくいってよかった。



「ヴァンもほめていたぞ。自分が動けない間に、本当によくやってくれた、とな」

「……うん」
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