【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~



 ドゥーイさんの問いに、目を泳がすミンリィさん。

 それ以上こっちに近づいて来ない。

 ドゥーイさんの言葉から、この人はまだ地下五階には行ってないことが分かった。

 わたしを見かけて証明書を隠したことといい、あやしい……。



「失礼、管理人のエートと申します。
その証明書は、どこで手に入れられたのですか?」



 観念したのか、ミンリィさんはとぼとぼとこちらに寄ってきて、
 わたしの前に、何かの紙をずいっとつきだした。



「ごめんなさい! これ、あっちで、五千アウィンで買ったんです!」



 紙には、ダンジョンクリア証明書としっかり書かれている。

 な、な、なんですと~!

 わたしはボーゼンとする。

 そうか、挑戦者相手にこういう商売をするヤカラもいるのね……。

 ていうか、五千アウィンなんて、このダンジョンに五十回も入れるじゃん!
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