【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
「ああ。ここ、見てみろ。金色の印(しるし)があるだろ?
ホンモノだったら、魔力をきざまれた本人以外が触ると、
この印は消えるんだ」
「この証明書のは、だれが触ってもこの金色の印が出るようになってるみたいだね」
わたしも触ったけど、印は出たままだった。
つまりこれは、真っ赤なニセモノの証明書だ。
この階は木のエリア。
だから、木の根っこがあちらこちらにあって、
走りにくいけど、ヴァンに必死になってついていく。
と、見つけた! 特徴と一致する、あの三人組!
「お客様、ちょっとよろしいですか?」
ヴァンが声をかけると、人相のわるーい三人が振り向いた。
そして、わたしとヴァンの管理人の腕章を見ると、猛ダッシュ!
「あ、待てコラ! 逃げんな!」
ヴァンのドスの聞いた声の制止もなんのその。
もー、今日はとことん走るなぁ。