【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
明日、筋肉痛になりそう……と、考えていると、
ひゅんっと右足に何かひっかかった感覚。
「きゃああああ!?」
なになに、ナニゴト!?
ぐいいいっと足を持ち上げられ、わたしは木にひっかけてあったロープでもって、
逆さの状態で宙づりになった。
「エート! くそっ、ワナがしかけられてたのか」
「ヴァン、わたしにかまわず、先へ行って!」
「分かった!」
ヴァンが再び走りだす。
その間、わたしは足にからんだロープを手で外そうとしたのだが、
なかなか外れない。
というか、逆さのせいで頭に血が登ってきたよ!
どうにかして、ロープを切らないと……!
そうだ!
「エートの名において、願う。友よ、キヨコよ、あらわれたまえ」
わたしの頭の下に、
帽子をかぶったマーメイドの紋章を組み込んだ魔法陣が浮かび上がった。