【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
そこから、マーメイドのキヨコが出てきた。
キヨコは水場ではないと気づき、すぐに魔法で魚から人間の足になる。
「あらあら、エートちゃん、どうしたの?
そんな逆さづりになっちゃって」
何かの練習? とキヨコは首をかしげた。
そんなわけないじゃん、もーっ!
「キヨコ、お願い。このロープを切って」
「分かったわ」
キヨコは空中に水の矢を出すと、その矢をロープに向けて発射した。
ブチン!
ロープが切れて、落ちたわたしはキヨコに抱きとめられた。
よ、よかった。
無防備なまま、頭から落ちたらどうしようかと思った。
それにしても、さすがモンスター。
落ちてきたわたしを受け止めるなんて、力があるなぁ。
「ありがとう、キヨコ」
「どういたしまして」
キヨコに今の状況を軽く説明して、一緒に走り出す。