【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
「ヴァン、すごい!
すっごく、すっごくかっこよかった!」
興奮して思わず叫ぶと、ヴァンは得意そうにニヤッと笑った。
「油断するなんて、二度同じヘマはしねーよ!
それより……、エート、ワナでケガはしなかったか?」
「え?」
「そこ、座れ」
言われるまま、大きな木の根のもとに座る。
ヴァンもしゃがみこみ、わたしの右足のブーツを脱がせてくれた。
「ほれ、靴下おろせ」
「うん……。痛っ」
にぶい痛みが走る。
ヴァンはそうっとわたしの足にさわり、
「こうすると、どうだ?」といろんな方向に少しずつ動かした。
「……ここまで走ってこれたことだし、折れてはいないな。
ねんざだろう。これからもっと腫れてくると思うぞ」
「うー、そっか」
ねんざって自覚すると、徐々に痛みが大きくなってきた。