【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~



「あらまあ腫れちゃって。いいわよ~。治してあげる」



 ドリアードの手がわたしの腫れた足にそえられると、
 ぱあっと光がはなたれた。

 じんわりとした心地よさが、足から全身に広がっていく。

 これって、回復魔法!?

 へえ、ドリアードは回復魔法がつかえるんだね!

 光がおさまると、痛みはまったくなくなっていた。



「コイツがいてちょうどよかったな、エート」



 ヴァンは満足そうだけど……。なんていうか、複雑。

 背負ってほしかったなー、なんて。なんか、ちょっと残念。



「んん? まだ痛いのか?」

「……痛くはない、けどさ」



 そんなわたしたちの様子を見ていたのは、ドリアードとキヨコ。



「あらあら」

「まあまあ」



 と、ふたりは口々に言い、ほほ笑みを浮かべている。

 で、キヨコがなんだかこしょこしょとドリアードに耳打ちして……。
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