【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
そう、ヴァンが、わたしの、ゆ、指を……。
くわえてる~!
ななな、何!?
ばっくんばっくんと心臓が鳴る中、
わたしはヴァンから目が離せない。
ヴァンは、わたしの指をくわえたまま、上目遣いでわたしの顔を見た。
その顔は、なんていうか、とっても幸せそうで……。
ほほが赤くなって、瞳もとろけている。
だから、あの、い、色っぽいって言葉がぴったりで……。
こ、こんな表情、他の人に見せられないっ!
石のように固まるわたしだったけど、あることに気づいた。
ヴァンの青い瞳が、金色になっていく。
短い髪からのぞく耳も、だんだんと長く、先がとがっていって……。
これって、魔王と、同じ特徴じゃ……。
……ううん、そんなこと、気にならない。
このまま、ずっとこうしていたい。
そうだ、この身の血をすべて、この方にささげたい……。