【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
と、サラマンダーがくしゃみ(?)をした瞬間、ボウッ! と口から炎が出た。
また辺りの気温がむっと上昇する。
こ、このサラマンダーを捕まえるってこと?
無理無理無理! あんなのをどうしろと?
頭が真っ白になっているわたしをよそに、ヴァンは足の屈伸をしたり、
ぐっと伸びをしたりして、準備運動らしきものを始めた。
「ドア閉めろ。あっちに被害が行くと困る」
わたしはあわててドアを閉めた。すると、すうっとドアが消えてなくなってしまった。
あああ、逃げ道が消えてしまった!
「いいか、おれがおまえの方に追い込むから、おまえはサラマンダーを捕獲しろ」
「へぁっ!? わたしが?」
「何、変な声出してんだ。いいな、いくぞ」
言うと同時に、ヴァンはサラマンダーに向かって駆け出していた。