【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
 
 ヴァンに気づいたサラマンダーは、その太い尾をヴァンに向けて振りまわした。
 
 それをヴァンは飛んで避けると、そのままサラマンダーの胴体に思い切り蹴りを放った。
 
 ドガッ!
 
 にぶい音がして、サラマンダーがぐらつく。
 
 ひええ、熱そう! ヴァンの足は大丈夫なの!?
 
 そんな心配をよそに、ヴァンはサラマンダーの体の火が燃え移る前に飛んでは離れ、
 尾を避けてはまた蹴りを入れ……。

 次々と攻撃を繰り出していく。
 
 場違いだけれど、それはまるで熟練した演者の舞のように感じられた。



「ぼさっとしてんな、エート! つかまえろ!」



 ……はっ、しまった、みとれていた。

 というか、サラマンダーがこっちに向かってきてるじゃん! 



「えええ、つかまえるって……どうすれば……」




 頭がぐるぐるする。

 あんなに大きいのつかまえられないよ!
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