【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
「おれも、おまえの信頼にこたえなきゃな」
「え?」
どういうこと? と思っていると、
ヴァンの体から金色の光があふれだした。
これは……!
わたしの右手の甲に、光が吸い込まれていく。
そして、あらわれたのはコウモリの翼の紋章。
「よし、契約したぞ」
「い、いいの? ヴァン」
これで、ヴァンをいつでも呼び出せるのはうれしいけど……。
ヴァンには、魔物使いと契約っていうの、複雑な心境になんないのかな。
「ああ。困ったら、おれを呼べ。
……おまえが教えてくれたんだ。
おれは、どんな肩書きがあってもおれなんだって」
「……そうだね。ヴァンは、ヴァンだよ」
わたしたちは顔を見合わせて、笑い合った。
「そうそう、言っとくが、普段のおれの強さは、
ムドーくらいしかねーからな。
あんま期待すんな」
「十分強いじゃん!」