【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~

 そんな願いがおびやかされるようなことが
 もうすぐ起こるなんて、
 わたしは考えもしなかった。



***



 そういえば、あんなにハデな音を立ててドアを壊したのに、
 だれもこっちにこないな。

 他の管理人さんたちはどうしたんだろう?
 
 ヴァンもそう思ったのか、わたしと同時にドアの方を見た。

 そこにいたのは、マオ。

 い、いつからいたの!?



「無事、話せたみたいでよかった」



 ほほ笑みを浮かべるマオ。

 そっか、他の管理人さんたちはマオがなんとかしてくれたんだ。



「ああ。サンキューな。
……でもな、もとはといえば、おまえが変なこと言ったから、
エートがケガして、こんなことになったんだぞ」



 うん? そうだっけ?

 わたしは、ケガをした時のことを思い返してみる。



『悪かったな、ヴァン。おまえのものに勝手にベタベタ触って』
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