【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~



『悪かったな、ヴァン。
おまえの(つくった)もの(=髪飾り)に勝手にベタベタ触って』

 ってこと!?

 ヴァンがふるふると震えだす。



「おーまーえーはー! 変に略してんじゃねーよ! このアホ!」

「アホとはひどいな……。なにが変だったんだ?」

「自分で考えやがれ!」

「……?」

「本気でわからんって顔をすんな!」



 ぎゃあぎゃあと怒るヴァンと、困惑顔のマオ。

 いつもの光景。

 それを見て、なんだか幸せで胸があったかくなって、わたしはくすりと笑った。



「あ、エート。
壊したドアの修理代、おまえの給料からひいておくぞ」



 ……ちゃっかりしてるね、マオ。

 わたしの笑みは、苦笑にかわったのだった。
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