【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~

 うわー、ど、どうなっちゃうんだろう!?



「手、出せ」

「……うん」



 これは、条件付け! ただの儀式みたいなもの! 

 と思っても、緊張してしまう。

 ヴァンがひざまずき、わたしの左手をとった。

 そうだ、手! 汗かいてないよね? しっとりしめってたらどうしよう? 

 ああ、というか、爪のお手入れとかすべきだった? 

 わたしの手、今どんな感じだっけ? キレイだよね?

 ぐるぐるといろんなことが頭をめぐる。



「……やっぱり、血を吸われるのは怖いか?」



 ヴァンは上目づかいで、困ったようにわたしを見た。

 青い目が、不安げに揺れている。



「安心しろ。
おれが正気を失ったら、マオに蹴り入れてもらって、元に戻してもらうから」



 「な?」と、優しく言うと、ヴァンはわたしの手を優しくつつみこんだ。
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