【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
「いいじゃないか。かわいらしくて。なあ、エート」
おお、こっちに話がとんできた。
でも、わたしもマオと同意見なんだよねぇ。
「わたしもいいと思うよ! 寝ぼけてるみたいで、かわいかった!」
「『かわいい』は、フォローになってねーんだよ!」
ヴァンは顔を手でおおったまま、床に寝そべって丸まってしまった。
「くそ……。もっと、スマートにやる予定だったのに……」
「ヴァン、そうやっても、余計にかわいらしいだけだぞ」
マオのとどめの一言に、
ヴァンはぐったりと体の力を抜いて、「もうどうでもいい……」とつぶやいた。
「ほら、そんなに落ちこむな。
せっかく魔王化したんだし、ヴァンパイアの力の練習もしたらどうだ」
いや、落ちこませたマオ本人がそれを言う?
と思ったけど、
「わたしもヴァンの力、見てみたいな」と助け船を出してやった。