【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
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大通りでは、馬車が行きかい、市場は人でにぎわっている。
そんな中、偶然入った路地裏の、アヤシゲな情報がいっぱいはってある掲示板。
そこでわたしは、働ける場所、もしくは泊まれる場所がないか、チラシを読み上げながら必死に探していた。
「新薬を試してくれる人 募集中
※ただし、身体・精神に対するいっさいの保証はしません」
体にも心にも何か影響があるかもしれないってこと?
ど、どんな薬を飲まされるんだろう……。
ダメだ。
「バー 『ブラッディー・メアリー』スタッフ募集中
※ただし、店長の好みに合うナイスバディな美女に限る 十五歳以上」
わたしは自分の容姿を思い返す。
赤毛のショートヘアに、パッチリとした桃色の瞳。左目の下には泣きぼくろ。すらりとした体。
でも、美女ではないなぁ……。どっちかっていうと、かわいい系少女? なーんてね。
あ、年齢が十五歳以上からかぁ。わたしは十三だから、ふたつ足りなかったね。
それにこれ、接客だから、いろんな人と会わなきゃじゃん。
うーん、たくさんの人に会うのはちょっと……。
これも、ダメだ。