【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
わたしの声は震えていた。でも、出した答えに後悔はない。
わたしは、マオを心から信頼している。
ううん、マオだけじゃない。
このダンジョン・マンションの管理人たち、
みんなを信頼して、尊敬している。
みんなが、わたしのもうひとつの家族なんだ。
わたしがそう結論を出すと、マオはあの優しいほほえみを浮かべた。
「そうか。
では、力になろう。
それにあたって、おまえの正体をみんなに言うことになるが、いいな?」
「うん。それでいいよ。
ありがとう、マオ」
みんな、驚くだろうな……。
でも、きっと、嫌な結果にはならないはず。
「そうだ、エート。目を閉じろ」
「え?」
「これから戦うおまえがうまくいくように、まじないをかけてやる」
言われるままに、目を閉じる。
すると、ふいにわたしの右手に、手をにぎられる感触。