【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
フローリアはきょとんとした後、困ったように笑った。
「わたくし、ずっと、お父様のために、
……いえ、国のために、決められた人と結婚すると思ってましたわ。
だから……、その、『好き』とか、よく分かりませんの」
フローリアの言葉に、胸がしめつけられる。
うん、分かんないよね。だって、わたし自身も、よく分かんなかったもん。
でも、ダンジョン・マンションにいた時は、あっちにトキメキ、こっちにドキドキし……。
心臓が、いくつあっても足りないって思った。
もしかして、わたしって浮気性!?
なんて、思ったりもして。
……でもね、わたし、出会えたんだよ。
わたしの……、愛する人、ヴァンにね。
だから、これだけは断言できる。