【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~

「カゼのせいで熱が上がって、コイツの攻撃の威力も上がりすぎてるんだ。
冒険者の難易度を調節するためにも、早めに治したい」



 冒険者の難易度。
 
 そんな単語聞くとは思わなかった。
 
 でもここ、お試しダンジョンだもんね。
 
 そりゃ、強すぎるモンスターがいたら困るわ。

「それに、アイツ、
『カゼのだるさでイライラしてるんじゃ』って必要以上に冒険者をいたぶったりしてるからな。
しかも、わざわざ下の階に行ける階段の前で待ち伏せして。
サラマンダーが強すぎて進めないって客からの苦情がきてる」



 お客さんの苦情は、営業にかかわるもんね。



「だから、蹴りいれて、口開けたとこにこの薬をどばっと入れてやれば……」

「急に力わざすぎない!?」



 そっか、攻撃してたのは、口を開けさせるためか。

 だって、モンスターとコミュニケーションなんてとれないもんね。

 って、ん? 何かひっかかるような……。
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