【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
16.キヨコの思い
「さあ、皆様、ご覧ください!
わたくしの仲間の最後の枠は
――わが家の力強い番犬、ケルベロスであります!」
観客に向けて、アンダーソンは満面の笑みを浮かべた。
わあああっと観客が盛り上がる。
そんな、竜倒公爵の家で、
あんな上級モンスターを飼っていたなんて……。
「案ずるな、エート。王は負けん」
「嬢ちゃん、まだこっちは、ばっちり三人残ってるぞい」
「そうよ、エートちゃん。わたしたちの力、見せてあげる」
わたしが不安でいっぱいになっていると、みんなが励ましてくれた。
そうだよね。みんなの力を信じなくっちゃ!
「みんな、お願い! がんばって!」
わたしの声を皮切りに、みんなは三方向に散っていった。
ムドーは炎の息。
エルノックはするどい岩。
キヨコは水の矢。