【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~



 エルノックは、防御の魔法を唱えたが、
 それでもその牙には焼け石に水のようだった。



「ぐぐぐ、ごふっ」



 エルノックはそのまま倒れてしまった。

 これ以上は、無理だ!



「エートの名において、
友の、エルノックの助力に感謝する!」



 わたしがエルノックの帰還呪文を唱えると、
 エルノックはダンジョンへともどっていった。



「まずは一匹」



 アンダーソンが、にんまりと笑って言った。



「ぐぬぬ! 生意気なやつめ!」



 ムドーが力をこめると、
 新しいしっぽが、ずりゅんっと生えてきた。

 そのしっぽは、体の炎よりも、より大きな炎をまとっている。

 いままでのしっぽよりも、細くて長い。

 そのしっぽをムチのようにしならせ、ケルベロスに向かって攻撃した。

 だが、ケルベロスは素早すぎた。

 次々とかわし、ムドーに向かってくる。

 ムドーが噛みつかれる! 
< 257 / 303 >

この作品をシェア

pagetop