【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~

 ケルベロスは、今度はキヨコに向かってきた。

 キヨコが水の防御膜をはっても、無駄だった。

 その水の膜に向かい、
 再びケルベロスは氷の息を吐き、水の膜は完全に凍ってしまった。

 ガラスのようになった膜に向かって、ケルベロスは突っこんできた。

 ガシャンッ!

 氷の膜は粉々に砕けてしまった。

 そのままのいきおいで、ケルベロスはキヨコの腕に噛みつく。



「キヨコ!」



 ケルベロスは、キヨコの上にのしかかり、
 するどい爪でもって、キヨコの体を次々と傷つけていった。

 ひどい傷! 早く、キヨコをダンジョンにもどさないと!



「エートの名において、友の、キヨコの……」

「まだよ!」
 


 キヨコの声に、詠唱を中断する。

 その間に、ケルベロスに向かって、
 ムドーがしっぽを思い切り振り切った。



「ギャンッ!」
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