【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~



 金の瞳が、爛々(らんらん)と輝いている。

 今夜のお月様よりもずっと強くて、ぎらぎらした光。



「ひっ、き、金の瞳……! 
おまえ、ただのヴァンパイアじゃなくて、
魔王なのか!?」

「ふん、今頃気づいたのか」

「そ、そんな……」



 アンダーソンは、へなへなとくずれおちた。

 そのまま、なんとか正座をし、ヴァンに向かって頭を下げる。



「ま、待ってくれ! 
いや、待ってください魔王様!」



 アンダーソンは、なにやらヴァンに向かって話を始めた。



「エレオノーラ王女に、
あなた様のような存在を召喚できるとは思いません! 
金、でしょう? 
金で雇われたのでしょう? 
だから、その金の倍、いや、三倍は出します! 
だから、こっちの味方になって……」



 アンダーソンは頭をこすりつけたと思ったら、
 もみ手をしてヴァンを見上げる。
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