【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~



「おまえの職業が魔物使いだから、
魔物の言葉が分かるようになったんだよ。
ちなみに今おまえがしゃべっているのも魔物言語だ」

「えっ!?」



 ヴァンにそう言われて、おそるおそる話してみる。



「あーあー、テスト、テスト。わたしの名前はエートです」



 た、確かに。
 
 よーく注意すると、自分の口の動きがいつもと違うことが分かった。

 耳から聞こえるのも謎の言語だ。でも、意味は分かる。



「しょ、職業ってスゴイ……」



 わたしは呆然としてつぶやいた。

 そうだよね、普通の人が魔法を使えるようになったりするんだもんね。

 はー、人体の神秘……。



「んじゃ、改めて言うけど、さっきはごめんなさいねー。
わたし、もしかしておそわれちゃう!?
って、つい攻撃しそうになっちゃった。
それにしても、かわいい管理人さんができてうれしいわー。
エートちゃんだっけ?

女の子の管理人が増えるのは大歓迎よー。
ほら、どうしても男の人には言いづらいこととかあるじゃない? 
あ、わたしのことは清き水の貴婦人、とでも呼んでちょうだい。
略して、キヨコでもよしよ」
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