【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
「ありがとうございます。
そうですよね、お薬が苦くて飲めないなんて、
街の子どもでもあるまいし……。
王にはそんな心配、無用でございました。
きっと、攻撃をするようになったのも、
うちのヴァンが王に失礼な態度をとっていたからでしょう」

「ああ、その通りだ。その小僧はいつも失礼で困っている」



 ヴァンがものすごい顔をしてこっちを見ている。
 
 しかし、わたしにまかせると言った手前、何も言ってこないのが救いだ。



「どうか、ヴァンの失礼な言動を許してはくれないでしょうか?」

「ふむ、まあ、いいだろう。わしは寛大だからな」

「ありがたき幸せにございます。……では、薬を、わたくしの方で毒味させていただきますね」

「えっ」



 サラマンダーも、ヴァンも、声を上げた。

 わたしはガラス瓶を開けると、ぐっとその中身を飲みこんだ。

 ……ぐえええ! ナニコレ苦いっ! 
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