【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
 
 サラマンダーはわたわたと体をもだえさせ、ごっくんと薬を飲みこむと、怒り出した。



「ぬぬぬ、何をするかぁっ! やはり許せん、小僧!」



「あ? おまえが飲むって言ったんだろ?」



「こ、心の準備があるじゃろうが! めちゃくちゃ苦かったぞ!」



「苦いのはほんの数秒だろーが!」



「後味が引くんじゃ! 舌がしびれるようにしぶみがきとるわ!」



 ぎゃんぎゃんとヴァンとサラマンダーが言い合いをしているが、
 わたしはへたりこんでしまった。

 こ、怖かった~! 精神的に、もうボロボロだよぅ……。

 すると、頭をなでられる感触。



「よくやったな、エート。
これで、きみは晴れてこの『ダンジョン・マンション』の管理人だ」

 いつの間にか、マオが姿をあらわして、わたしの頭をなでていた。

 わ、優しい顔……。
< 40 / 303 >

この作品をシェア

pagetop