【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
いつもはキツイ目が細められて、口元にも笑みが浮かんでいる。
無表情で無愛想だと思ってたけど、こんな顔もできるんだ。
「このマンションの管理人となったからには、
おれも、ヴァンもきみの家族になったと言っていい。
きみをできる限りのものから守ってやるし、きみもおれたちの力になってくれ」
家族……。
その言葉に、胸がじんとする。
よかった、わたし、ここにいてもいいんだ。
自分で、その権利を勝ち取ったんだ。
マオはまだわたしの頭を優しくなでている。
達成感とくすぐったさと恥ずかしさ。
でも、無性にだれかに甘えたい気持ちもあって、
わたしはしばらくなでられるままになっていた。