【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
「すまないな、ムドー。今はちょっと試しで呼んだんだ。
エート、戻す呪文はこれだ。
『エートの名において、友の助力(じょりょく)に感謝する』」
「ごめんね、ムドー! エートの名において、友の助力に感謝する」
マオに続いて復唱すると、ムドーの体の下にまた魔法陣があらわれ、ムドーはそこに吸いこまれていった。
「あれ……?」
くらりと感じるめまい。なんだか、ものすごく体が疲れて、だるい。
「ううう、マオ、ちょっと気分が悪くなったんだけど……」
「ああ、魔力切れだな。まだおまえは魔物使いのレベル一だから」
がーん。もう、魔力切れ?
魔力っていうのは、精神の体力って言えばいいかな。
ほら、動くときには、体力を消耗するでしょ?
それと同じように、魔法を使うと魔力を使うんだ。
魔力は、レベルを上げると、一緒に上がっていく。
ということで、魔力の少ない今のわたしじゃあ、
最初から仲間を大量召喚ってのはできないのね……。