【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
わたしはキンチョーして、言葉を待つ。
ヴァンはしばらく黙ってたけど……。
「やる」
「へ?」
いきなり、ずいっとつきだされた小さな箱。
「やる」ってことは……。
「わたしに?」
「他にだれがいるんだよ」
いや、まあそうなんだけど。
箱をうけとって、「開けていい?」と聞いてみると、「ああ」とぶっきらぼうな返事。
なんだろう……?
「うわぁ、キレイ!」
ふたを開けると、そこにあったのは緑がかった色をした蝶の羽だった。
手に取ってみると、羽が透けていて、模様もかなり複雑だってことが分かった。
光によって、青に見えたり、緑に見える。
ところどころにビーズが飾られていて、とってもキラキラしてる。
「これ、髪飾り?」
「ん」
ヴァンは目をそらしながら、うなずく。