【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
ヴァンさん――ヴァンは、そう言って、マオの大きな机に腰かけた。長い脚を組んで、腕組みをする。
うう、絵になるなぁ。
「手伝いというのは、カゼをひいたサラマンダーの捕獲、治療だ」
「は? モンスターの、治療?」
マオの言葉に、わたしはあっけにとられた。
なんで、モンスターの治療なんてしなくちゃならないの?
普通、モンスターは退治するものでしょ?
その疑問を読み取ったのか、ヴァンがじろりとマオをにらむ。
「おまえ、まだここのこと説明してなかったのか?」
「ああ」
「とろくせぇな。まあ、いい。コイツ、つれてくぞ」
ヴァンは机からひょいと下りると、わたしの腕をつかんだ。
「ええ、ちょっと待っ……」
「管理人になりたいんだろ? だったらおとなしくおれについてこい」
ちょっと、ヴァン、卑怯すぎるでしょ。横暴だー!