【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~

 なんと、その冒険者は持っていた釣竿を振り、
 釣り針をうまくキヨコの帽子にひっかけたのだ。

 そのまま、釣竿は引かれ、針にひっかかったキヨコの帽子は冒険者に取られた。

 そして、水に帰れなくなったキヨコは岸に上がり、
 その冒険者にしたがうことを誓ったという。

 その際、冒険者は「このコズール様にしたがえ!」と言っていたとのこと。

 ぐぬぬ、コズールめ、許せん!

 今は、管理人たちがそれぞれ地下二階の火のエリア、
 地下一階の風のエリアに散って、捜索をしているところだ。

 階段で待ち構えるって手もあったんだけど……。

 それだと、他の利用者たちに何事かと思われるし、
 このダンジョンの信用にかかわるからダメなんだって。

 ホラ、階段でまちぶせされて、
 管理人に荷物取られたーってウワサが立つとまずいから。

 ううう、はがゆい。
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