【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~

 だから、わたしとヴァンは、
 風のエリアで当てもなくコズールを探していた。



「シルフたち、わたしたち、コズールって男につれられている、
メロウのキヨコを探しているの。何か知らない?」

「えー、分かんないよー」

「しーらないっ!」



 シルフたちに聞いても、まったく成果なし。それどころか……。



「それよりも、エート、遊ぼう!」

「そうそう、踊ろうよ」

「メロウのことなんて、放っておいてさー」



 小さい体に蝶の羽をぱたつかせて、ふわふわと踊りだした。

 さっきから、この有様だよ。

 モンスターたちって、結構ドライなんだよね。

 自分以外のモンスターは、どうでもいいというか……。

 キヨコが連れ去られるのを見たマーメイドも、
 「あれがキヨコの運命なら、しかたないわよねー」って感じだったし!
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