親愛なる魔王の君へ~転生したので、魔王の側近になります!~
『……そう。暇だから、俺もついてく。お前らが行きたい場所は、分かっているよ。案内する』

そう言って、モンスターは歩き出す。少し立ち止まってた僕だけど、八咫烏についてくように促されて、僕はモンスターの後をついて歩き出した。

僕が案内されたのは、屋敷の地下にある大きな部屋。床には、薄らと魔法円が描かれてるのが見える。

かつて、ここに僕の持つ呪具が封印されてたらしい。破壊神との戦いで呪具が破損して、この呪具は力を失ったためか2つに分かれた。

そして、指輪型の呪具はクロウディア家が、杖型の呪具はかつて、クロウディア家に仕えていたという、ディスペア家が代々封印することになったという。

「……そうなんだ。でも、何で元は同じ呪具なのに別々の家に封印されたんだ?」

『そこまでは、分かりません。2つに分かれた後、勝手にそう決まり、封印されて、我々は眠りにつきましたから』

『……すまんな。俺も知らないんだ。それは、別々に封印せよ。未来で大変なことになる、とお告げがあったからっていう説もある』

「そっか……」

『では、そろそろ始めましょうか』

八咫烏の言葉に、僕は「分かった」と頷いた。そして、八咫烏は色々と説明をしてくれる。
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