親愛なる魔王の君へ~転生したので、魔王の側近になります!~
「ん?何か言い忘れたことでもあるの?」

「そうじゃなくて。ここに戻ってきて、皆に言われてたことを、僕は言ってなかったから」

クラル様とここに戻ってきた時、クラル様は皆に「おかえりなさい」と言われていた。だけど、僕はまだ言えてないんだ。

僕が言おうとしたタイミングで、皆のいる部屋に着いてしまったこともあって。

「……クラル様、おかえりなさい」

僕がそう言うと、クラル様は嬉しそうに笑う。そして、クラル様は口を開いた。

「ただいま!」
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