親愛なる魔王の君へ~転生したので、魔王の側近になります!~
「校長先生は、俺が冒険者育成学校に通っていた頃から、この学校に教師としているんだよ。俺が、学生の頃に一番お世話になった先生だ」

「そうだったんですね。あ、そうだ……これ、クラル様から渡すように頼まれてた書類です」

僕は手に持ってた封筒を校長先生に差し出すと、校長先生は「ありがとう」と僕から封筒を受け取った。

「……それでは、この辺で失礼しますね。僕は少しだけ図書館に寄ってから帰ろうと思ってるんですけど、父様はどうされます?もし、帰りが遅くなりそうなら母様たちに伝えますが……」

僕の言葉に、父様は何かを考え込む。

「……いや、俺ももう少ししたら帰るよ。ルーチェは、先に帰っててもらって大丈夫だよ」

父様の返答を聞いてから、僕は「分かりました。それでは、今日はこの辺りで失礼します」と2人に挨拶をして、近くにいたアーサーたちに近づいた。

「アーサー、ティム。また会えたらいいね。さよなら」

「おう。またな!」

「うん。また、どこかで会いたいな」

2人はそう言って、僕に手を振る。僕も2人に手を振ると、図書館に向かって歩き始めた。



アーサーとティムに出会ってから、数日が経った。今、僕は館に帰るために森を歩いてるところ。

レオンさんから魔法薬の材料をもらうために、カラミティに行ってたんだ。
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