キミはもういない 【短編】
文化祭当日。
トモちゃんはすごくうれしそうだった。
だから私もうれしかった。
「アヤ、本当に来てよかったの?大丈夫なの?」
「無理しなくてもいんだぜ!」
トモちゃんと伸二が心配そうに聞いてきた。
確かに辛い。
私だって健次と文化祭楽しみたかった。
伸二と楽しそうにしているトモちゃんがうらやましかった。
でも今回はこの気持ちを隠すことにした。
トモちゃんたちには楽しんでもらいたい。
私からの小さなお礼の気持ち。
「大丈夫だよ!それより二人とも楽しんでよ!私のことは気にしなくていいからさ!」
トモちゃんたちは心配そうな顔をしながらうなずいた。