キミはもういない 【短編】
『アイツは結構強がりだけどお前のことめっちゃ好きで、人前では泣かねぇし、ばれないようにしてるけど目見ればわかんだよ!
アイツ会うたびに目が赤いんだ。毎日お前のこと想ってるんだろうな!
アヤにとってお前ってでっけーんだよ!
そんなお前が自分の隣から急にいなくなったのが本当に辛いんだと思う。
アヤはな、今でもお前が好きだぞ!
アイツ俺に言うんだ。
“健次に会いたい。健次が今でも好き。他の人なんて好きになれない。私は健次がいれば幸せなの”って……。
俺、どうやって言ってやればいいのかわかんねぇんだ。
現実を見てほしいけど、お前のこと忘れないでほしいし。
どうしたらいんだろうな。
なぁ健、やっぱアヤのことは一番お前がわかってるだろ。
なんか言ってやれよ……。
……なんかごめんな。
ただアヤの気持ちをお前にも知ってほしかったんだ。
辛いのは健も一緒だよな……。
俺が伝えたいのはこれだけだ!
まぁ長くなるけどお前に必ず会いに行くからさ!
うまいこと書けなくてすまん。
やっぱ手紙なんて俺にはあわねぇわ!笑
んじゃまたな!伸二』
伸二の手紙が一番泣けた。
ありがとう、伸二。
伸二はさすが健次の親友だよ。
健次もそう思ってるよ。