溺愛ヴァンプはピュアな彼女を本能よりも愛し抜きたい。
焦った私はキョロキョロと部屋を見回し、台になりそうなものを探しました。
とりあえず椅子を持って来ようとしましたが、これを運ぶのも一苦労。
何とか頑張って押して、洗面台に近付けます。
お、重いです……。
それに今気づきましたが、私この椅子の上にも乗れませんね……。
「ど、どうしましょう……!」
これは大変です、想像以上に何もできません!!
顔も洗えなければ、歯も磨けない!?
そもそも食堂にも行けませんね……。
そう思ったら、ぐーーとお腹が鳴ってしまいました。
「お、お腹が空きました……」
マオちゃんは授業が始まった頃でしょうし、どうしましょう……。
私、本当にどうすれば!?
とにかく何か食べるもの、と思いましたがお菓子もありません。
たまにマオちゃんとお菓子パーティーしているのですが、この前食べ切ってしまったばかりでしたね……。
寮の各部屋には小型冷蔵庫があるので、飲み物はあります。
飲みかけのジャスミンティーがあったので、とりあえず飲みましょう。
「ううっ、ペットボトルの蓋を開けるのも一苦労です…っ」
手が小さくて握力も低下しているので、上手く空けられません……。
ということは、飲み物も飲めない!?
「これは本格的にやばいですね……」