溺愛ヴァンプはピュアな彼女を本能よりも愛し抜きたい。


流石にお昼休みまで飲まず食わずは怖いと思い、マオちゃんにLIMEしました。
すぐに返信がありました。

マオちゃん授業中ですよね?


「2限目サボる!!」

「そんな!マオちゃんにそんなことさせられません…!」

「小宵のが大事。てゆーか、今からサボる」


そのメッセージの後、既読が付かなくなりました。

ま、マオちゃーーん!!
すごく嬉しいし助かりますが、マオちゃんに悪いことさせて申し訳ないです……!!

それから30分くらい経った頃でしょうか。
窓の外からミャーーオという声がしました。

振り返ると、窓の外に猫化したマオちゃんがいました!
ドロンと人間の姿に戻り、窓を開けて入って来てくれました。


「小宵!大丈夫?」

「マオちゃん…!ごめんなさい!!」

「いいんだよ。マオもこんな風になった小宵を一人にしてごめんね」


うう、正直とても心細かったのでマオちゃんが戻ってきてくれて安心しました。


「小宵!?泣いてるの?」

「あ、あれ……?」

「ごめんね!もう大丈夫だからね!」


ぎゅうっと抱きしめてくれるマオちゃんの温かさに安心して、もっと涙が溢れてきました。
この体のせいなのか、いつもより涙腺がゆるゆるみたいです……。


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