溺愛ヴァンプはピュアな彼女を本能よりも愛し抜きたい。


「年齢操作の魔法。
対象者を術者の望む年齢の姿に変える。通常容姿のみを変えるため、精神は実年齢のまま。
通常は24時間後に元に戻る。」


それを聞いてホッとしました。


「よかった、明日には元に戻るのですね」

「なーんだ、一時的なものだったんだ〜」

「よかったね、小宵」

「はい!明日にはリユくんに血をあげられそうです!」


今日だけは我慢してもらわなければいけませんが、明日には元通りになるのならよかったです。


「俺は別に……」

「どうかしました?」

「何でもないよ」


リユくんは優しく微笑んで頭を撫でてくれました。

子どもの姿になっても、やっぱりリユくんにはドキドキさせられてしまいますね……。


「よかったけど、かわいいロリ小宵をもっと見たかったなぁ。今のうちにたくさんぎゅうぎゅうしちゃお」

「ま、マオちゃん…!」

「ずるい。マオ、俺にも代わって」

「リユのロリコン!」

「ロリコンじゃない!!」

「あなた方、ここは図書館ですよ!静かになさい!しかも子どもまで連れ込んで…!」


司書さんに見つかってしまいました……!
慌てて本を元の場所に戻し、私たちは図書館を出ます。


「ど、どうしましょう……!」

「大丈夫。誰かの妹が来てるとでも思ってくれたんじゃない?」

「そうでしょうか……」

「それにしてもつまらないな。こうもあっさりと元に戻る方法が見つかるなんて」


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