溺愛ヴァンプはピュアな彼女を本能よりも愛し抜きたい。
どうか拒まないで欲しいと祈りながら、じっと小宵を見つめる。
小宵は一瞬ポカンとしたが、みるみるうちに顔が真っ赤になっていく。
「わわ、私ですか…!?」
「そう。小宵のこと好きになっちゃったみたい」
「え、え……!?」
戸惑ってる姿がかわいすぎて、今すぐにでも抱きしめたい。
こんなにかわいい生き物、見たことない。
「小宵、好きだよ」
「で、でも……っ」
「小宵の血、美味しかった。もう小宵の血しか飲みたくない」
「うう……」
可哀想な小宵、俺みたいなのに捕まって。
でもごめんね、どうしても君が欲しい。
最終的に小宵は俺を受け入れてくれた。
俺と小宵は血の専属契約を結び、俺は小宵の血しか飲めなくなった。
強引に恋人になり、強引に契約してしまったのは否めない。
でも少しも後悔していない。
小宵を知る度にどんどん好きになった。
純真無垢なところも、恥ずかしがり屋なところも、一生懸命俺の気持ちに応えようとしてくれるところも、慈愛に満ちた優しさも、花のような笑顔も全てが愛おしくてたまらない。
「小宵、かわいい」
「リユくん…っ」
「かわいすぎて誰にも見せたくない」
俺ってこんなに独占欲が強かったんだな。
小宵と出会ってから知らなかった自分に気づかされた。
「好きだよ、小宵」
「……っ」