御曹司は部下の彼女に仕事も愛も教えたい
「ふーん。お前の担当ってことね。お嬢さん、こいつのこと頼むね。年の割にちょっとおセンチなところもあるんだ。英嗣、たまには姉さんのところへ行ってやれ。この間来たが寂しそうだった」
「この間会ったばかりだよ」
「そうだったのか。あれで姉さんもいい年だ。一人だしな。お前が面倒見てやれよ」
「分かってますよ。急に来てすみませんでした。美味しかったです、ごちそうさまでした」
ケーキの箱を私に差し出してくれた。
「お嬢さんにお土産。また、是非来て下さい」
「あ、ありがとうございます。また来たいです」
ウインクする叔父さん。イケオジだ。格好いい。私がうっとりしていると本部長が私の腕をつかんで、ケーキを持つと歩き出した。