御曹司は部下の彼女に仕事も愛も教えたい
「お任せします。スケジュールは共有出来ているのでそれで確認して下さい。土日じゃなくて平日ってことですよね?」
「そうだろ、もちろん。お前がいるんだしな」
夕食をご一緒する日。
お母様は、椎名不動産の近くにあるおしゃれな創作料理の店を予約してくれていた。
名前を言うとすぐに別室へ案内される。
素敵なお店。さすが女社長だけあって、センスがいい。とても憧れる。といっても、私は社長なんて絶対なれませんけど……。
「まだ、いらしてませんでしたね、良かった」
十分前だったが、お待たせするのは気が引けたので安心した。
「ああ。少し遅れると連絡が来ている。忙しいんだろう。何しろ社長様だからな」
「そんな言い方しなくても……尊敬されているんでしょ?」