御曹司は部下の彼女に仕事も愛も教えたい
「週末、部屋の内覧予約しておいてやろうか?」
いたずらな目を輝かせて言う。
「ホントですか?あ、でも本部長の推薦してくれるところって家賃高いでしょ?私まだ二年目だからお金ないし」
「そうだな。お前にピッタリのところを探そう」
鼻歌歌っている。何なの?さっきまでは機嫌悪くて、今度はご機嫌。
午前中の仕事をかたづけて、久しぶりに社食で佐知と博士と一緒に昼休憩を取った。
社食は本社ビル内だから同じ場所。本部長は訪ねて来た人がいるとかで外へ行ったのだ。
「結局、内緒にしてるんでしょ?」
佐知が小さい声で言った。
「え?あ、お付き合いのこと?」