御曹司は部下の彼女に仕事も愛も教えたい
「そう」
「うん。そうしようと最初に言われたの。私もそう思ったからそうしてる」
博士がうんうんとうなずいている。
「それはそうだろうな。絶対お前いじめられる。目に浮かぶようだわ。秘書としてしばらくいっただけでも、結構いわれてそうだよな」
実はそうなんだよね。秘書室の人達は自分が担当になると期待していた人が結構いたらしい。すごい目で見られたもの。見た目は絶対あの人達に敵わないと思う。ああ、中身ぐらいはいつか追い越したい。
「……はあ」
「え、やっぱり色々言われたの?」
「ううん。なんというか、私を見る皆さんの目が冷たい。雰囲気でわかるでしょ……付き合ってるなんて言ってたらどうなってたか、想像するのも怖い」